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【海風日記】世界にひらく日本の歴史は海からはじまった。bet365 アプリ歴史博物館からのコラム

1928年bet365 アプリ記念洋酒

bet365 アプリ歴史博物館では、近代日本海運の黎明期から今日に至るまでを、bet365 アプリの社史を通してご紹介しています。このコラムでは、bet365 アプリ歴史博物館の所蔵品からわかるTipsをお届けします。

横浜弌覧之真景(よこはまいちらんのしんけい)

五雲亭貞秀 1871(明治4)年 木版 縦70.0cm×横210.0cm(常設展示)   bet365 アプリ歴史博物館所蔵

五雲亭貞秀 1871(明治4)年 木版 縦70.0cm×横210.0cm(常設展示)
bet365 アプリ歴史博物館所蔵

一寒村であった横浜は、1859(安政6)年に開港し、わずか数年で国際都市へと発展しました。1871(明治4)年に作られた「横浜弌覧之真景」には、文明開化を象徴するガス灯や製鉄所が描かれ、沖には多数の船が浮かぶ様子が描かれています。

特に注目すべきは、作品上の別図に描かれた吉田橋です。この橋は港の入り口となる重要なもので、1869(明治2)年に英国人技師リチャード・ブラントンによって架け替えられ、bet365 アプリ初のトラス構造を取り入れた鉄橋で、当時、鉄の橋がいかに衝撃的であったかを伝えています。この絵の作者、五雲亭貞秀(ごうんていさだひで)(1807〜1879?)は、歌川国貞(1786〜1865、のちの三代目歌川豊国)の門人となり、歌川貞秀を名乗りましたが、他にも多くの呼び名を用いました。この作品では、色使いも美しく、横浜をあらゆる角度、高度から見下ろし、現在の山下公園の沖合いに見える神奈川宿、桜木町方面のbet365 アプリ人居住区、元町方面の外国人居留地から中村川を挟み、山手とその先の根岸村の様子まで克明に描いています。この絵から現在の場所を確認するのも楽しいでしょう。

記念洋酒

ウイスキーボトル(未開封) 高さ29.6cm 底辺の直径8.0cm   bet365 アプリ歴史博物館所蔵

ウイスキーボトル(未開封) 高さ29.6cm 底辺の直径8.0cm
bet365 アプリ歴史博物館所蔵

1928年と記された未開封のウイスキーボトルです。ボトルのラベルには“Expressly bottled for the Nippon Yusen Kaisha"と記載されており、銘柄は“BLACK & WHITE"です。明治から昭和初期にかけて、船内での酒類としてブランデーやワインが一般的でしたが、ウイスキーも提供されていたことを示しています。

このウイスキーボトルは、寄贈者の母の遺品であり、1993年にコンテナ船“California Saturn"でbet365 アプリに運ばれました。寄贈者の祖父はシアトルやアラスカで水先人をしており、当社の船長とも面識があったと考えられます。1928年のシアトル航路には「常磐丸」、「靜岡丸」、「伊豫丸」、「横濱丸」(Ⅱ世)、「富山丸」、「加賀丸」、「三島丸」が就航していました。

当時の社規則には「船内酒食接待心得に関する件」があり、船長は官公吏や水先人を船内で酒類を提供してもてなすことができました。このウイスキーボトルは、そのような接待の一環で贈られたものと考えられます。

横浜古地図(よこはまこちず)

高さ24.4cm 幅31.7cm   bet365 アプリ歴史博物館所蔵

高さ24.4cm 幅31.7cm
bet365 アプリ歴史博物館所蔵

横浜の開港は1853(嘉永6)年のペリー来航に始まり、1854(嘉永7)年の日米和親条約によって下田と箱館が開港されました。1858(安政4)年の日米修好通商条約ではさらに神奈川、長崎、新潟、兵庫の開港が求められました。しかし、神奈川湊(今の横浜市神奈川区)は東海道に直結し、江戸に向かいやすいため、幕府は対岸にあたる横浜村を開港場としました。

以来、横浜村は横浜港として発展を続け、明治中期には外国人居留地を中心に銀行、教会、在外公館、商社などが立ち並び、その所在を表す住居番号入りの地図も作成されました。

この古地図は、2017年4月に八馬汽船株式会社の伊藤隆夫社長より寄贈されました。同氏がシンガポール駐在中の2004年、アンティークショップで購入したものです。この古地図は、「横浜一覧之真景(よこはまいちらんのしんけい)」に代表される俯瞰(ふかん)して地形を表す手法とは異なり、PLAN(平面図)に道路名そして住居番号が記載されています。また注釈欄のS. S. COMPANIESのところに“Nippon Yusen, Kaigandori”の表記があり、まさしく現在の横浜郵船ビル(横浜支店・bet365 アプリ歴史博物館)の場所が記されています。

橋口五葉とbet365 アプリ

『カレンダーを持つ女性』橋口五葉 1913(大正2)年 リトグラフ 縦92.2×横61.7cm   bet365 アプリ歴史博物館所蔵

『カレンダーを持つ女性』橋口五葉 1913(大正2)年 リトグラフ 縦92.2×横61.7cm
bet365 アプリ歴史博物館所蔵

『カレンダーを持つ女性』は、1913(大正2)年に当社が作製したカレンダー付きポスターです。作者は橋口五葉(1881〜1921)で、木版画、bet365 アプリ画、洋画、装丁、挿絵、私家版※を手掛け、浮世絵研究家でもありました。庇髪(ひさしがみ)にリボンを結ぶという明治末期に流行した女性の姿が描かれており、同時期に流行したアール・ヌーボーの要素が全体に見られます。また画面は装飾的かつ平面的で、壁紙は海を思わせる文様で彩られています。女性が手になにかを持つ姿は客船ポスターの典型的構図でしたが、このポスターは当時の時代を反映させながらも船会社のイメージに沿っている点で、他の美人画ポスターと一線を画するものがあります。

橋口五葉には、造船技師として当社に勤務していた兄半次郎がいました。同じく当社の社員で浮世絵蒐集(しゅうしゅう)家でもあった三原繁吉の仲介で仕事が依頼され、1912(大正元)年10月10日から本名の「橋口清」で年俸300円の嘱託社員として当社の発行する印刷物の意匠図案のデザイナーを務めていたことが確認できます。当時の会社案内、航路案内のパンフレットや乗船名簿など、五葉が手掛けた印刷物は数多くあり、彼の多彩な才能が伺えます。
※私家版:狭い範囲で配布することを目的とした自費出版で制作される書籍

※bet365 アプリ歴史博物館
bet365 アプリ歴史博物館は2023年4月1日より休館しております。
再開館は2027年春を目途にしておりますが、決まり次第、bet365 アプリ歴史博物館公式ウェブサイト にてご連絡いたします。